音楽


フィジカル・グラフィティにおいては、練習中に音楽をかけることはしません。僕がラジカセをもっていないからだ…というのは冗談で、自分の身体を支配するのは音楽ではなくあくまでも自分自身の意識であるということだ。つまり、練習中には自分の身体と向き合うことに意識を向けてほしい。それでなくても現代人は音楽まみれの生活を送っているのだから

本音を言ってしまえば、たとえ音楽がかかっていても真剣に身体と向き合っていれば、余計なリズムなど吹っ飛んでしまうものだ。好きな音楽がかかっていないと練習に集中できないとすればそれは未熟であるか、フィジカル・グラフィティの理念とは違うといわざるをえない。第一、自分が窮地に陥ったときに自分の好きな音楽をかけられる保証は…というよりもその可能性は限りなく低いだろう。仮面ライダーならば返信ポーズをとる間に何故か紳士的なショッカーは待っていてくれるが、世知辛い世間の方々は音楽選択の自由を与えてはくれないとみて間違いない

あと僕の願いもこめて、もっと皆に創造的な生き方をしてもらうために自分のリズムは自分で開拓していってほしいということです。音楽をかけないということだけにとどまらずに、フィジカル・グラフィティにおいては常にそれをおこなう人間の意志を求められる。安易に考えれば、もっと押し付けるような練習方法も紹介していくこともできるかもしれないが、それは教える側も教えられる側も何も創造的なものは発見できない。至れり尽くせりではお互い不幸になります


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