技術というのは使う人間しだいだから、これから紹介していくテクニックをどのように使っても自由です
とはいっても、最初から自由を与えられてしまったら誰もが途方に暮れてしまうでしょうから、主に使えることを紹介します
一つ、戦闘
これはわかりやすいと思う。格闘技を戦闘に使えんでどうするってことだから
一つ、ダイエット
この選択肢も現代では身体を動かすモチベーションとなっています。もちろん、フィジカル・グラフィティはダイエットにも役に立ちますが、より詳しい説明は長くなるので後述することにします
一つ、依存対策
この問題は現代ではとりわけシリアスになっている。アルコール依存や薬物依存をはじめ、ネット依存や携帯依存まである。フィジカル・グラフィティの強みの一つはどこでも気軽にできるということだ。何かに依存してしまいそうになるその瞬間…身体を動かすことでほんのすこし心に余裕をもってほしい
一つ、コミュニケーション
戦闘とは、相手を倒すことであると同時に、相手とコミュニケーションをとることでもある。インターネットやメールが溢れる一方で、我々には人間としての温かみを感じる経験が圧倒的に足りません。そもそもフィジカル・グラフィティを行うために人が集まること自体が新たなコミュニケーションの可能性をはらんでいます。フィジカル・グラフィティではソーシャル・ネットワークでは味わえない肉体を使ったコミュニケーションの可能性を追求していきます
一つ、自分探し
僕が多くの人と接して気づいたことは、説教くさくなるが、目的意識のない人が増えているということだ。それは老若男女関係なく多い。とにかく身体を動かしてほしい。身体の意識が薄くなると呼吸も浅くなり大げさかもしれないが生命力が弱くなる。身体とはどんな仕事に就くにせよ資本となるものである。動きの質を高める努力をする時間はけして無駄にならない
一つ、劣等感を吹っ飛ばす
どんな人間でも、自分を他人と比べてしまい、劣っていることをみつけては憂鬱になることがある。身体を動かすときに求められるのはあくまでも自分自身の感覚である。身体と向き合うことで自分自身を取り戻してほしい。それと絡めた問題としてあとで詳しく説明するが、フィジカル・グラフィティにおいてはボクシングの練習とは違い練習中に音楽をかけることはない
一つ、アヴァンギャルド
フィジカル・グラフィティでは自由な動きが求められる。その結果として、アヴァンギャルド(前衛的)な動きになることもある。型どおりの安っぽい個性ではなく、自らの身体を通じて身につける硬質な個性、あるいは自由を体感してほしい